肝臓
今回は、「肝臓」についてです。
肝臓は人間の身体にとって重要な働きをする臓器です。
肝臓は、腹部臓器の中でも最大でその重量は約1500gです。
お酒の飲みすぎによる脂肪肝はよく知られていますが、お酒を飲まない人でも脂肪肝には要注意です。
適正飲酒量内の脂肪肝の人のうち約10%がNASH(非アルコール性脂肪肝炎)と呼ばれる肝炎に進行し、さらに肝硬変や肝がんを引き起こすケースも少なくないことがわかってきました。
NASHを引き起こす原因の多くは脂質異常や高血糖といったメタボリックシンドロームです。
メタボが改善されれば脂肪肝も良くなっていきますが、自覚症状がないからと放っておくと気づかない間に治療が難しい病気に進行してしまうかもしれません。
脂肪肝の原因はいくつかありますが、最も一般的なのは過食や運動不足によるものです。
糖類はブドウ糖へ、脂質は脂肪酸へ分解されます。摂りすぎたブドウ糖や脂肪酸が中性脂肪として肝臓に蓄えられます。またアルコールの飲みすぎでも肝臓に中性脂肪がたまります。
反対に、極端な食事制限などの無理なダイエットが引き起こす低栄養性の脂肪肝も存在します。
残念ながら、脂肪肝を劇的に改善させる特効薬はありません。
基本的には生活習慣が影響しておきるため、食事療法と運動療法が主体となります。
単純性脂肪肝のうちであれば肝機能の低下を招く恐れは少ないので、早めに生活習慣の見直しに着手しましょう。
7%以上の体重減少が達成できれば、肝臓の脂肪沈着が改善し、10%以上になると肝臓の線維化も改善すると言われています。
飲酒習慣のある人は適量飲酒を心がけ、休肝日を設けることも重要です。