健康に配慮した飲酒
今回は、「健康に配慮した飲酒」についてです。
今月、日本酒・本格焼酎・泡盛・本みりん等、日本の伝統的酒作りがユネスコ無形文化遺産に登録されることが決まりました。
今からのシーズン、飲酒の機会が増える方も多いのではないでしょうか。
お酒は、その伝統と文化が国民の生活に深く浸透している一方で、不適切な飲酒は健康障害等につながります。
一人一人がアルコールのリスクを理解し、どのような影響があるか、自分にあった飲酒量を決め、健康に配慮した飲酒を心がけましょう。
厚労省では、「健康を守るための12の飲酒のルール」が提案されています。
これをもとにご自分や家族の飲酒習慣をもう一度振り返ってみてください。
1.飲酒は1日平均2ドリンク※(=20g)以下
節度ある適度な飲酒を守りましょう。
※ドリンクとは;基準飲酒量、 1ドリンク=純アルコール量10g
2.女性・高齢者は少なめに
中年男性に比べて、女性や高齢者は飲酒量を控えることをおすすめします。例えば1日350mLの缶ビール1本以下を目安としてみましょう。
3.赤型体質も少なめに
飲酒後にフラッシング反応を起こす人をここでは赤型体質とも呼びます。この体質はアルコールの分解が遅く、がんや様々な臓器障害を起こしやすいといわれています。
4.たまに飲んでも大酒しない
たとえ飲む回数が少なくとも一時に大量に飲むと、身体を傷めたり事故の危険を増したり依存を進行させたりします。
5.食事と一緒にゆっくりと
空腹時に飲んだり一気に飲んだりすると、アルコールの血中濃度が急速に上がり、悪酔いしたり場合によっては急性アルコール中毒を引き起こします。またあなたの身体を守るためにも濃い酒は薄めて飲むようにしましょう。
6.寝酒は極力控えよう
寝酒(眠りを助けるための飲酒)は、睡眠を浅くします。健康な深い睡眠を得るためには、アルコールの力を借りないほうがよいでしょう。
7.週に2日は休肝日
週に2日は肝臓をアルコールから開放してやりましょう。そうすることで依存も予防できます。
8.薬の治療中はノーアルコール
アルコールは薬の効果を強めたり弱めたりします。また精神安定剤と一緒に飲むと、互いの依存を早めることが知られています。
9.入浴・運動・仕事前はノーアルコール
飲酒後に入浴や運動をすると、不整脈や血圧の変動を起こすことがあり危険です。またアルコールは運動機能や判断力を低下させます。
10.妊娠・授乳中はノーアルコール
妊娠中の飲酒は胎児の発達を阻害し、胎児性アルコール症候群を引き起こすことがあります。またアルコールは授乳中の母乳に入り、乳児の発達を阻害します。
11.依存症者は生涯断酒
依存症は飲酒のコントロールができないことがその特徴で、断酒を続けることが唯一の回復方法です。
12.定期的に検診を
定期的に肝機能検査などを受けて、飲み過ぎていないかチェックしましょう。また赤型体質の習慣飲酒者は、食道や大腸のがん検診を受けましょう。
飲んだお酒を選ぶと純アルコール量と分解時間のチェックができるツールがあります。お試しください!
厚生労働省 アルコールウォッチ https://izonsho.mhlw.go.jp/alcoholwacth/