【Vol.13】事務所則

2019.09.28 労働安全衛生法の解説

先生こんにちは。
今日は、どのようなお話しをしていただけますか?
こんにちは。今日は、『事務所則(ジムショソク)』についてお話ししましょうか。
事務所則・・・とは、なんでしょうか?
正式名称は、『事務所衛生基準規則』です。
規則ということは、法律ではないんですね。
法律ではありませんが法令です。
「法令」とは何かおわかりでしょうか?
法令は、、、
「法」は、法律ですよね。
「令」は、命令ですかね?
そうですね。
法令には、
「憲法」「法律」「政令」「省令・府令」などがあります。
あれ?「規則」は含まれてないんですね?
省令≒規則です。
省令は○○○規則という名称で公布されることが多いのです。
そうなんですね!覚えておきます。
しかし、そうなると、それぞれの違いがいまいちわからないのですが・・・
どの機関で議決されるべきものかを知ると少しわかりやすいかも知れませんね。
「法律」は国会で作られますよね。
そうです。
そして、「法律」は、唯一の立法機関である『国会』で議決されたものです。
ここまでは、ついていけてます。
残りの「政令」「省令・府令」などは、各省庁が制定できる感じですか?
その通りです。
「政令」「省令・府令」などは、『行政機関』すなわち、各省庁が制定するものになります。
なるほど。
「事務所衛生基準規則」は厚生労働省令です。
なるほど。
では、事務所則の内容にはいっていきますね。
はい。
これは、労働安全衛生法を補完するために、オフィス用の規則として制定された省令です。
はい。
例えば、事務所内の「温度」「湿度」などの管理について記載されています。
「温度」「湿度」ですか・・・
基準として覚えておいていただきたいのは、
温度は、25℃。湿度は、50%です。
そうなんですね。
なぜなら、労働者の生産性が最も高い環境が、温度25℃、湿度50%なのです。
生産性に影響があるとなるとなおさら覚えておかなければ。
実は、この環境は病院のNICU(新生児特定集中治療室)と同じなんです。
へぇ~、赤ちゃんに負荷をかけない頑張れる環境でもあるということなんですね。
実際の事務所衛生基準規則には、第五条第3項として規定されています。
事務所衛生基準規則

(空気調和設備等による調整)
第五条
3 事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない。

規則には、
温度が、17~28℃ 、 湿度が、40~70%
と幅がありますね。
なぜ湿度50%を推奨するかと申しますと、湿度の上昇はカビの発生原因になるからなんですね。
では、湿度50%以下ならいいですか?
いえ、それが湿度が20%となると、元気になる有名なウィルスがいるんです。
有名なウィルスですか?
毎年ニュースになるインフルエンザウィルスです。
インフルエンザは勘弁願いたいです。
毎年、従業員が数名かかるんですが、1週間休んでもらわなきゃいけないので大変なんです。
そうですねよ。
予防のためにも、温度や湿度の管理は大切なんです。
他に早々に知っておくべきことはありますか?
そうですね。
「気積」というものがあります。
キセキ・・・ですか。
気積とは、空気の体積のことで、
単位は、㎥で、立米(リュウベイ)ともいいます。
規則上は、1人当たり何立米とならないといけない。とかですか?
その通りです。勘がいいですね。笑
では、どのくらい必要だと思いますか?
パーソナルスペースと考えると、1.5m×1.5m×2.0mの4.5立米くらいですかね?
残念ながら、正解の半分にもなってないですね。
正解は、10立米です。
事務所衛生基準規則

(気積)
第二条  事業者は、労働者を常時就業させる室(以下「室」という。)の気積を、設備の占める容積及び床面から四メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者一人について、十立方メートル以上としなければならない。

私個人としては、比較的狭いのが好きなもので・・・
とはいえ、事務所衛生基準規則で決まっていることですので、しっかりと順守してくださいね!
はい。わかりました。
また、事務所則には、トイレに関する規定もあるんですよ。
トイレですか?
うちはウォシュレットまで完備しています。笑
いいですね。笑
トイレの規則は、事務所衛生基準規則の十七条に定められてるんです。
事務所衛生基準規則

(便所)
第十七条  事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。
一 男性用と女性用に区別すること。
二 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者六十人以内ごとに一個以上とすること。
三 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者三十人以内ごとに一個以上とすること。
四 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者二十人以内ごとに一個以上とすること。
五 便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。
六 流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。
2 事業者は、便所を清潔に保ち、汚物を適当に処理しなければならない。

へぇ~、わざわざ、当たり前に思える男女で区別するなんていうのも書かれてるんですね。
そうなんです。
当たり前に思えることが守られない職場もあるということなんですね。
ちなみに、これが守れていないと罰則があるんですねよ?
トイレの設置基準に違反した場合、
【6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金】
となります。
元々、男性だけの職場だった場合なんかは、トイレも問題になることがあるんですね。
トイレを我慢することで、「膀胱炎」「腎盂(ジンウ)腎炎」などの腎臓病になることもありますからね。
なるほど。
また、腎臓の働きとして、血圧の調整もありますので、高血圧を引き起こす原因ともなります。
なるほど。
では、今回もありがとうございました。
ありがとうございました。