【Vol.9】食中毒
2019.09.28 今日の衛生委員会
2014年5月1日、京都市南区にある機械工場(従業員53名)で、日替わり弁当を食べた従業員の半分が下痢と腹痛を訴えた。
同年5月22日に納入業者から連絡があり、保健所の検査でキーマカレーからウエルシュ菌が発見された。
『弁当食中毒、943人に拡大 京都市内で過去最多』京都市伏見区の弁当製造販売業者が5月1日に製造した弁当を食べ152人が食中毒症状を訴えていた問題で、市は17日、最終的に患者数が943人にまで広がり、市内で発生した食中毒としては患者が最も多い事例になったと明らかにした。原因は食中毒菌のウエルシュ菌で、市は食中毒が多発する時期に入ったとして注意を呼び掛けている。
市によると、業者が弁当を納入した京都府、滋賀県、大阪府内の527の福祉施設などで2583人が同じメニューの弁当を食べ、下痢や腹痛などの症状を訴えた人が相次いだ。重症者はいなかった。弁当の一品のキーマカレーなどからウエルシュ菌を検出し、大規模な食中毒の原因となったという。
ウエルシュ菌は加熱しても生き残り、酸素の無い状態で増える。カレーなどを大量に調理して長時間放置した時に発生しやすいという。市内ではこれまで過去10年間に2件、計132人がウエルシュ菌による食中毒を発症している。市保健衛生推進室は「調理した食品は早く食べるか、小分けにして冷蔵庫に保存するなど、注意してほしい」としている。
※2014年6月17日の京都新聞記事より
※「ウエルシュ菌」の詳細はコチラをご参照ください。
本格的な夏の到来を前に、各自治体が、加熱しても殺菌しにくい「ウェルシュ菌」食中毒への注意を呼びかけている。
作りおきしたカレーなどの煮物が原因となることがあり、昨年は全国で約1400人が発症した。専門家は「梅雨や夏は1年の中で最も菌が増えやすい。料理は常温保存せず、速やかな冷蔵を心がけ、食中毒を防いで」と呼びかけている。
「リーガロイヤルホテル」(大阪市北区)のレストランでは5月初旬、昼食をとった利用客25人が下痢や腹痛などの症状を訴え、患者からウェルシュ菌が検出された。大阪市は提供メニューのうち、カレーなど作りおきの煮物料理が感染源の可能性が高いとみている。
3日間の営業停止処分を受けた同レストランは、料理の作りおきの中止や温度管理の徹底などの再発防止策をとった。担当者は「うまみを出すなどの目的で作りおきをすることがあった。調理後、速やかに提供するよう徹底する」と話す。
夏場は気温、湿度が高く、他の季節以上に食べ物への注意が必要だ。ウェルシュ菌は肉や魚、野菜などに広く付着する。加熱処理さえすれば「安心」と考えがちだが、この菌は加熱しても一部は残存する。カレーやシチューのようにとろみがあり、空気が通りにくい料理だと特に増えやすい。
しかも食材の温度が45度程度まで下がると急激に増殖する特徴があり、いったん増殖すると死滅させるのは難しい。100度で6時間加熱したが、それでも殺菌できなかったという報告もあるという。
厚生労働省の統計では、ウェルシュ菌による食中毒は過去10年間、およそ500~2800人で推移。昨年は前年の2・6倍の1411人に急増し、原因物質別でノロウイルス、カンピロバクターの次に多かった。
特に7月は大量発生が頻発する“要注意”月で、1980年には埼玉県久喜市で小中学校の給食が原因で生徒ら3610人、2012年には山梨県富士河口湖町のホテルで宿泊客の高校生126人がそれぞれ集団で発症した。
大阪府立大食品安全科学研究センターの三宅眞実センター長は予防策として、〈1〉調理後はすぐに食べる〈2〉保存する時は、できるだけ速やかに15度以下に冷蔵する〈3〉再加熱する際は長時間よく混ぜる――の3点を挙げる。(守川雄一郎)
※2017年7月6日 The Yomiuri Shimbun 「一晩寝かせたカレー、ウェルシュ菌増殖の恐れ」より
あまりに素晴らしいので、週に一度は食べています。2日連続カレーはつらいので。。。