【Vol.6】勤務中の突然死を健康診断結果から予測する

2019.09.28 今日の衛生委員会

先生、こんにちは。
今日はどのような内容を教えていただけるのでしょうか?
本日は、産業医は健康診断結果のどのようなところを見ているかお話ししましょうか。
お願いします。
まず、産業医がどこを重点ポイントとしてみると思いますか?
病気になりうる要素がポイントになるかと思いますが。
そうですね。予防することが重要なのですが、その中でも勤務中に突然倒れる人を未然に予想し、その発症を予防するものを中心にみるんですね。
突然倒れるって・・・
どのような病気が予想されるんですか?
血管病がそれにあたります。
血管病とは、動脈硬化によって血管が詰まったり、破裂したりする病気のことです。
血管に関わる病と言えば、脳梗塞とかですか?
そうですね。
脳であれば、脳卒中
心臓であれば、心筋梗塞
ということになります。
脳卒中とは何ですか?
脳卒中には3種類あり、
脳の血管が破れる「脳出血」
脳の血管が詰まる「脳梗塞」
脳の血管にできた動脈瘤が破れてクモ膜下に出血する「くも膜下出血」です。
なるほど。
それを健診結果のどの項目からみてるんですか?
なにか思いつく項目はありますか?
「血圧」はその1つかと思います。
おっしゃるとおり、「血圧」はチェックポイントになります。
他には、「血糖値」「心電図」「貧血」の4つをポイントとしています。
高血圧は、血圧の上昇により血管に負荷がかかり裂けることがリスクということですよね?
そうです。
血圧は【150mmHg以上】が面談対象の基準です。
では、血糖値は?
血糖値の異常は、血栓のできる元になります。
血糖値は【150mg/dl以上】が面談対象の基準になります。
血管が詰まると脳梗塞や心筋梗塞になるんですね。
そうですね。
また、別の場所でできた血の塊が別の場所に飛ぶ「塞栓(ソクセン)」も血管の詰まりとなります。
なるほど。
そして心電図は、心臓の動きをみた結果ですね。
ここに異常がある方は要チェックとなります。
心電図では何をみているんですか?
不整脈をみています。
不整脈とは、心臓のリズムがうまく取れていない状態です。
なるほど。
最後の「貧血」です。
貧血と言えば、うちの女性社員にも貧血で産業医面談をした人いましたよね。
あの44歳女性は、貧血(ヘモグロビン8.6g/dl)を指摘されていましたね。
症状としては、3年前から月経時の出血量が多くて、階段を登る際に息切れを自覚されてました。
そうですね。
そして先生から、
就業制限:時間外労働は20時間以内/月
受診勧奨:産婦人科での経膣エコー検査
の意見書と診療情報提供書(紹介状)をいただきました。
受診後に、子宮筋腫(約3cm)が見つかり、子宮筋腫による鉄欠乏症貧血と診断されて、鉄剤の処方を受けて内服治療を開始していましたね。
そうです。
3か月後に産業医面談して、貧血は改善して、ヘモグロビンは正常化していましたね。
そして、それまであった息切れの症状も消失していたので、就業制限を解除して、今は通常勤務されてますよね。
はい。今も元気に働いてもらってます。
それは良かった!
なかなか受診してくれない人もいますが、速やかに対応して受診してもらわなければなりませんね。
そうですね。
就業区分判定や受診勧奨は行いますが、対象者が受診しなければ意味をなしません。
受診指示を受けられた方々は速やかに受診してもらうように案内してください。
わかりました。
よろしくお願いします。