節度のある飲酒について
今回は、「節度のある飲酒」についてです。
厚生労働省の示す指標では、節度ある適度な飲酒は、1日平均純アルコールで20g程度の飲酒ということになります。また女性や高齢者、飲酒後にフラッシング反応※を起こす人は、これより飲酒量を少なくすべきであると推奨しています。
※ビールコップ1杯程度の少量の飲酒で起きる、顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛などを指す。2型アルデヒド脱水素酵素の働きが弱いひとに多くみられる。
このガイドラインには、1日の飲酒量だけでなく以下の5点がその付帯事項として述べられています。
(1)女性は男性よりも少ない量が適当である。
(2)少量の飲酒で顔面紅潮を来す等アルコール代謝能力の低い者では通常の代謝能を有する人よりも少ない量が適当である。
(3)65歳以上の高齢者においては、より少量の飲酒が適当である。
(4)アルコール依存症者においては適切な支援のもとに完全断酒が必要である。
次回、厚生労働省のガイドラインや既存のエビデンスを踏まえて、「健康を守るための12の飲酒ルール」をご紹介します。