医療法人 福命会 健康管理支援室

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今日の衛生委員会

【Vol.17】主治医と産業医の意見が違う時

人事課長
こんにちは。
今回は以前に困ったことを相談させてもらっていいですか?
産業医
はい。
何でお困りになられたんでしょうか?
復職面談をしてもらって、主治医と産業医の意見が違ったことがあったんです。
なるほど。
そもそも、主治医と産業医で何故意見が異なるんでしょうか?
本人から同じ意見や結果から判断しているのに・・・
それは、主治医と産業医の役割に違いがあるからです。
役割の違い・・・ですか?
そうなんです。
主治医は、治療が専門です。そのため、患者が生活できるレベルまで回復させることを目標としています。
では、産業医は?
産業医は、労働者が勤務できるかどうかを判断するのが専門です。
なるほど。
では、両者の意見が違ったとき、会社は産業医の意見に従えばいいということですね!
正確には、復職可否の判断権は会社に属します
専門家同士の意見を、素人が判断しなければいけないんですね・・・

難しいですよね。
一般的な見解として、過去の判例を参考に確認してみましょう。

 
【日本通運(休職命令・退職)事件】
 営業係長が、異動を発令された心因からうつ病を発症し、休職期間満了で退職扱いされたが、主治医の診断に基づき復職可能と訴えた。東京地裁は、係長は異動前の職場復帰を希望するが、主治医と心因を除去する方法について話をしておらず、会社が診断書の信用性に疑問を抱くのは合理的と判示。上司への非難行為から、病状は回復していないとする産業医の意見を尊重した。(東京地判平23・2・25)
※2011年11月21日労働新聞「日本通運(休職命令・退職)事件」より

これは、産業医の意見を採用することが認められた事例です。
なるほど。
また、主治医と産業医の意見の相違が気になるようでしたら、産業医に『診療情報提供書』を書いてもらう方法もあります。
『診療情報提供書』ってなんですか?
聞き馴染みのある言葉でいうと「紹介状」です。
なるほど。
簡単に言うと、産業医から主治医への手紙です。
産業医の意見を記載し、主治医の意見をお伺いするものです。
主治医には返事を書いてもらうわけですね。
そうです。
それで主治医と産業医の意見のすり合わせができれば、会社としても判断しやすくなります。
両者の役割をご理解いただいた上で、意見を確認できればより的確な判断がしてもらえると思います。
そうですね。
ありがとうございます。
ご不明点があれば、また聞いてください。
よろしくお願いします。