医療法人 福命会 健康管理支援室

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今日の衛生委員会

【Vol.9】食中毒

総務部長
食中毒の時期になりましたので、ポイントを教えていただけますか?
産業医
どのような点に気をつけられていますか?
総務部長
生ものは食べないようにしています。
産業医
他には?
総務部長
手洗いをしています。
産業医
どちらも正しい予防法ですね。生肉にはカンピロバクター菌が、生魚にはアニサキスという寄生虫がいるのは有名ですね。
総務部長
最近、取引先の会社でとっている弁当から食中毒が出たとの噂を聞きました。
産業医
こちらの症例をを見ていただけますか?

◆食中毒の症例1◆2014年5月1日、京都市南区にある機械工場(従業員53名)で、日替わり弁当を食べた従業員の半分が下痢と腹痛を訴えた。同年5月22日に納入業者から連絡があり、保健所の検査でキーマカレーからウエルシュ菌が発見された。

総務部長
キーマカレー弁当で食中毒ですか。。。。
産業医
この食中毒は更に拡大して1000名弱の被害者が出ました。

◆食中毒の症例2◆『弁当食中毒、943人に拡大 京都市内で過去最多』京都市伏見区の弁当製造販売業者が5月1日に製造した弁当を食べ152人が食中毒症状を訴えていた問題で、市は17日、最終的に患者数が943人にまで広がり、市内で発生した食中毒としては患者が最も多い事例になったと明らかにした。原因は食中毒菌のウエルシュ菌で、市は食中毒が多発する時期に入ったとして注意を呼び掛けている。
市によると、業者が弁当を納入した京都府、滋賀県、大阪府内の527の福祉施設などで2583人が同じメニューの弁当を食べ、下痢や腹痛などの症状を訴えた人が相次いだ。重症者はいなかった。弁当の一品のキーマカレーなどからウエルシュ菌を検出し、大規模な食中毒の原因となったという。

ウエルシュ菌は加熱しても生き残り、酸素の無い状態で増える。カレーなどを大量に調理して長時間放置した時に発生しやすいという。市内ではこれまで過去10年間に2件、計132人がウエルシュ菌による食中毒を発症している。市保健衛生推進室は「調理した食品は早く食べるか、小分けにして冷蔵庫に保存するなど、注意してほしい」としている。
※2014年6月17日の京都新聞記事より

産業医
カレーは生ものですか?
総務部長
いえ。。。
産業医
火が通っている食べ物でも食中毒になるんですよ。
総務部長
そうなんですか!?
産業医
そもそもカレーで食中毒になると聞いたら、インド人はビックリしますよ。
総務部長

産業医
カレーというのは、それほど鮮度や清潔さのない食材を使っても、食中毒が起こらないようにインド人が発明した料理です。インド人の5000年の知恵の結晶です。インド人は12億人いて、さらに増えています。それを支えているのがカレーという料理です。
総務部長
なぜ日本ではカレーで食中毒が起こるんでしょうか?
産業医
日本人は、カレーを誤解しているんです。
総務部長

産業医
カレーを煮込み料理と誤解しているんですよ。
総務部長
違うんですか?
産業医
カレーは本来は炒め物なんです。インド人は毎食カレーを食べています。カレーはその都度食べ切る料理です。
総務部長
作り置きが悪いんでしょうか?
産業医
その通りです。
総務部長
わが家もカレーとなったら3日は続きます。。。

産業医
ウエルシュ菌という細菌による食中毒は、別名「給食病」とも言われます。
※「ウエルシュ菌」の詳細はコチラをご参照ください。

総務部長
加熱しても死なない菌なんですか?
産業医
ウエルシュ菌は加熱すると死滅するのですが、ウエルシュ菌の芽胞、つまり卵、は熱で死なないんです。それが生き残り、再び食材の中でウエルシュ菌が蘇り、その復活したウエルシュ菌がエンテロトキシンという毒素を出して食中毒を起こすんです。
総務部長
・・・
産業医
ウエルシュ菌による食中毒は「カレー病」とも呼ばれています。この弁当業者は、前日の夜に、ひき肉と玉ねぎをカレーで炒める作業を行い、常温で一晩置いておき、朝になって弁当に詰める作業をしていたようです。
総務部長
そうなんですか。
産業医
「カレー病」というのは、インド人の知恵の結晶に対する失礼な表現なんですが・・・・
総務部長
作り置きをやめれば良いんですね。

◆食中毒の症例3◆本格的な夏の到来を前に、各自治体が、加熱しても殺菌しにくい「ウェルシュ菌」食中毒への注意を呼びかけている。
 作りおきしたカレーなどの煮物が原因となることがあり、昨年は全国で約1400人が発症した。専門家は「梅雨や夏は1年の中で最も菌が増えやすい。料理は常温保存せず、速やかな冷蔵を心がけ、食中毒を防いで」と呼びかけている。

 「リーガロイヤルホテル」(大阪市北区)のレストランでは5月初旬、昼食をとった利用客25人が下痢や腹痛などの症状を訴え、患者からウェルシュ菌が検出された。大阪市は提供メニューのうち、カレーなど作りおきの煮物料理が感染源の可能性が高いとみている。

 3日間の営業停止処分を受けた同レストランは、料理の作りおきの中止や温度管理の徹底などの再発防止策をとった。担当者は「うまみを出すなどの目的で作りおきをすることがあった。調理後、速やかに提供するよう徹底する」と話す。

 夏場は気温、湿度が高く、他の季節以上に食べ物への注意が必要だ。ウェルシュ菌は肉や魚、野菜などに広く付着する。加熱処理さえすれば「安心」と考えがちだが、この菌は加熱しても一部は残存する。カレーやシチューのようにとろみがあり、空気が通りにくい料理だと特に増えやすい。

 しかも食材の温度が45度程度まで下がると急激に増殖する特徴があり、いったん増殖すると死滅させるのは難しい。100度で6時間加熱したが、それでも殺菌できなかったという報告もあるという。

 厚生労働省の統計では、ウェルシュ菌による食中毒は過去10年間、およそ500~2800人で推移。昨年は前年の2・6倍の1411人に急増し、原因物質別でノロウイルス、カンピロバクターの次に多かった。

 特に7月は大量発生が頻発する“要注意”月で、1980年には埼玉県久喜市で小中学校の給食が原因で生徒ら3610人、2012年には山梨県富士河口湖町のホテルで宿泊客の高校生126人がそれぞれ集団で発症した。

 大阪府立大食品安全科学研究センターの三宅眞実センター長は予防策として、〈1〉調理後はすぐに食べる〈2〉保存する時は、できるだけ速やかに15度以下に冷蔵する〈3〉再加熱する際は長時間よく混ぜる――の3点を挙げる。(守川雄一郎)
※2017年7月6日 The Yomiuri Shimbun 「一晩寝かせたカレー、ウェルシュ菌増殖の恐れ」より

産業医
ウエルシュ菌による食中毒を予防するには、 「Eat or cool」です。作ったらすぐに食べるか、もし食べないなら5度以下の冷蔵庫で保管することです。ただ、冷蔵庫で冷やすにしても、作り置きは夏の時期にはあまりお勧めできません。
総務部長
分かりました。私も毎日カレーを食べ続けるのが辛いので、1日分だけ作るよう頼みます。
産業医
私はカレーは外食派です。ナヤインディアヌールという京都のカレー屋さんに行ってから、家で食べることは無くなりました。(産業医のグルメ「ナヤ インディア ヌール」)あまりに素晴らしいので、週に一度は食べています。2日連続カレーはつらいので。。。