医療法人 福命会 健康管理支援室

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今日の衛生委員会

【Vol.1】業務中の腰痛(腰椎椎間板ヘルニア)その予防策について

総務部長
先生、こんにちは。先日、当社で労災が発生したので、その内容について報告させていただければと思います。
産業医
こんにちは。労災が発生したのですね。
内容はどういったものだったのでしょうか。
総務部長
命に別状はありませんが、救急搬送されるような事態になりました。30代後半の社員です。倉庫内作業中、棚の上の商品を取ろうとした時に背中に酷い痛みが走ったようで、そのまま動けなくなったとのことでした。報告を受けた上長がその場へ行き、本人に状態を確認していたところ、徐々に息が吸いづらくなってきたとの話を受け救急車を手配しました。手術が必要な可能性もあるらしく、今は自宅療養中です。
産業医
病院で何か診断名はつきましたか?
総務部長
診断結果は『腰椎椎間板ヘルニア』でした。本人に聞いてみたところ、起床時に違和感があったらしいのですが、いつものことだと気にしなかったようです。また、腰に違和感があることについて、上長へ報告はしていませんでした。
産業医
わかりました。ご報告ありがとうございます。上長の方が救急車の手配をされたのは非常に良い判断だと思います。
総務部長
そうなんですね。上長は救急車を呼ぶのが正しかったのか、気にしていたので先生のお話を伝えておきます。
ところで、業務上腰痛持ちの社員が多いのですが、何か効果的な予防策などはないでしょうか?
産業医
お答えいたします。まず、腰痛の原因はたくさんありますが、この状況では、次の3 つの病気が考えられます。(1)ぎっくり腰(急性腰痛症)(2)腰椎椎間板ヘルニア (3)腹部大動脈解離 です。 今回は(2)に当たりますね。
総務部長
なるほど。実は最初動けなくなった時に、本人が周囲に『ぎっくり腰だ』と言っていたみたいです。
産業医
いきなり痛みがあるとそう思ってしまうこともあるでしょうね。いずれにしても病院を受診することが重要です。さて、予防方法ですが、実践しやすいものに(1)ラジオ体操(2)荷物を持ち上げる時は膝を曲げて腰を落として持つ の2つがあります。新体操の日本代表選手でもトレーニング前にラジオ体操をするぐらいです。
総務部長
荷物の持ち方については聞いたことがありますが、ラジオ体操はあまり聞いたことがありませんね。
産業医
ラジオ体操は侮れません。荷物の持ち方は腰だけに負担がかからないようにする効果があります。体操は負担を受ける筋肉をほぐし、受けるダメージを軽減する効果があります。ちゃんと体操やストレッチを行っていれば、肉体労働でもかなり負担が分散されます。
総務部長
なるほど。教えてくださってありがとうございます。早速スタッフへアナウンスしてみますが、継続するかだけは不安ですね。
産業医
その通りですね。もし可能であれば、就業前にラジオ体操やストレッチの時間を設けてはいかがでしょうか?日に何回も行うのはむしろ良いことですので、管理者の方がシフトの入れ替え時間になったら連絡事項を伝えた後に必ず一緒に体操する、とル-ルを決めたら継続できるのではないでしょうか。
総務部長
それは良いアイデアですね。やはり病気をしてしまうとハッピーではないですから。今回のように休職となると現場も人が足りなくなる、本人は収入面で辛くなる、など全員が悲しいです。体操の時間を設けるという小さな工夫で従業員の健康を守れるのであれば早速対応したいと思います。
産業医
是非そうされてください。健康な社員の方が多いほど生産性も上がりますので、思っている以上に効果は高いはずです。
総務部長
そういった効果も出たら言うことなしですね。今回もありがとうございました。